スント初のスマートウォッチ
新年早々、スントから新製品登場のニュースです。新しい『スント7』は、Wear OS by Google™を搭載した『スマートウォッチ』です。これまでのスント製『スポーツウォッチ』とは似て異なる位置付けとなる製品として登場です。
Wear OS by Google:スマートウォッチ用のAndroid OS(オペレーティングシステム)。スマートフォン(Android/iPhone)とペアリングすることで、スマートフォンで受け取った通知をスマートウォッチ側で閲覧できるほか、スマートフォンの操作(の一部)を行うことも出来る。
これまでのスント製スポーツウォッチの機能はそのまま受け継ぎながら、Wear OS by Googleの搭載により、LINEやメール、着信を受けたりはもちろんのこと、GooglePayでの買い物や、交通機関の利用、更にオフラインマップの利用、お気に入りのアプリをダウンロードしてカスタマイズすることもできます。要は時計の形をしたスマートフォンの子機のようなものなのです。
ざっくりとしたスペックをチェック
直径50ミリのボディということで、サイズ感はスント9と変わりません。もちろん光学式心拍計を搭載、防水性能は50m。スント9と比較して重量は6グラム軽量です。とはいえ体感できる重量差ではないでしょう。
スント7は通常のGPSウォッチと同様、本体にGPSを内蔵しています。ちなみに、GPS, GLONASS, QZSS(みちびき), BEIDOU / GALILEOと、フル対応。バッテリー持続時間はGPSモードで最大12時間。
お値段は税込み64,900円で、2020年1月31日発売。全5カラーがラインナップされます。
Wear OS by Google™搭載
スント7の最大の特徴は、スマートウォッチ向けのAndroid OSである『Wear OS by Google™』を採用している点。これにより、Google アシスタントや、Google Payのタッチ決済、Google Playアプリが使えるようになり、日常での使い道が格段にアップしています。(GooglePayは、オーストラリア、カナダ、フランス、ドイツ、スイス、イタリア、ポーランド、ロシア、スペイン、英国、アメリカ以外では2020/5月現在未対応)
Wear OS by Google™をスマートフォンとペアリングすることで、ポケットやバックパックからスマートフォンを取り出さなくても、スント7の画面上で確認/操作が出来るようになります。ちなみにiPhoneでもちゃんと使えますよ。
これまでのスント製ウォッチでも、メールや電話の通知は一応出来ましたが、今回のWear OS by Google™搭載で、一気にレベルがあがりますね。スマートフォンと同様に、必要なアプリからの通知を選ぶといったこともできるようです。
更にWear OS by Google™自体のアップデートで、今後機能が増えていく可能性もあります。
オフラインマップ搭載
出張や旅行先で便利そうなのが、エクササイズ中に画面をスワイプすることで表示される無料のオフラインマップ。写真はアウトドアでの表示イメージなのでシンプルですが、ゴチャゴチャした街中の拡大表示ももちろん可能です。知らない土地のランニングでも、交差点の度にスマートフォンを取り出して地図アプリをチェックする必要はありません。更に人気のあるルートを確認できる、ヒートマップ(写真右)も表示可能。オレンジ→黄色が人気のあるルート表示です。
ローカルオフラインマップやヒートマップは、充電中にスント7をWiFiに接続すると、自動的にダウンロードされます。WiFiがなくてもスマートフォンのテザリング(インターネット共有)を使えば良いですね。事前に、希望する地域のマップを手動で選択してダウンロードすることもできます。
GPS使用でのバッテリーは最大12時間
スント7が、全てにおいて素晴らしい訳ではありません。唯一にして最大と思える欠点は、GPS使用時のバッテリー持続時間が最大12時間であること。
更に木々の多い山中でのGPSの使用、アプリや通知、バックライトの使用頻度、更に気温によっては、12時間に満たないことも多いに考えられます。ウルトラマラソンやトレイルランニング、トライアスロンのログを取りたい場合は、厳しい場面も出てくることも考えられます。
ただし、フルマラソン程度であれば全く問題ありません。一般的なランニングやロードバイク、マウンテンバイクであれば、連続して6〜8時間のバッテリー性能で充分なはずです。その中でメール(LINEなども含めて)やマップの確認のために、わざわざスマホを取り出す手間から解放されるとなれば、かなり魅力的ですね。
どういった場面で使いたいのか?ということを、しっかりと考えて、よりフィールド向けに作られた『スント9』や『スント5』と選び分けする必要があります。
ライバルはスマートウォッチ
スント7を比較するとすれば、スント5やスント9などのスポーツウォッチというより、アップルウォッチなどのスマートウォッチでしょう。何かのネット記事(非スポーツ系)で、『スント7はスント9とスント5の中間に位置する〜』と見かけましたが、それはモデル名上だけの話です。スント7のベクトルは他の商品と異なり、スポーツで使えるスマートウォッチなのです。
スマートウォッチといえば、アップルウォッチがひとつの形だと言えるのですが、アップルウォッチは、結局のところアウトドアで使うものではないというか、ランニング/トレイルランニングやトライアスロン/マウンテンバイクでの機能性、グローブを着けていても、雨の中でも使いやすい大きなボタンや、泥が付いても傷が付きにくいケース表面など、使い勝手は、間違いなくスント7でしょう。
買う?買わない??
ここからは個人的な話です。いま愛用しているのは、同じスントのスパルタンウルトラ。発売から既に3年ほどが経過して、既にカタログ落ちしている商品です。昨年の秋にバッテリー交換を行いGPSのグッドモード(中間)で30時間くらい持ちます。この部分に関しては、不満はありません。メールなどの通知は出来るものの、いまいち使いにくかったこともあり使っていません。心拍計はベルト自体の劣化だと思うのですが、明らかにおかしな数値を表示することがあったため、逆にストレスに感じることがあり、計測をやめてしまいました。
夏に出場しようと思っているレースに向けて、走り込みを始めるのですが、ランニングやトレッドミルの際に、メール(iPhoneのメッセージ/LINE/FBメッセンジャー含む)の確認や簡単な返信、iPhoneの音楽コントロール(AmazonMusic含む)、電話の着信まで時計上で出来ると凄く便利だと思っています。スマホを置いて出かけることは無いので、モバイルsuicaやLINE PAYが使えるところであれば、GooglePayは不要です。
この中で、GooglePlayにAppがあるものに関しては、問題ないと思うのですが、果たしてどこまで使えるのか?検証するには購入して使うしかないですね。スントさんに問い合わせたり、店舗で触ったくらいでは、使い勝手までは分からないだろうし。
もうひとつ、スント7のバッテリーはGPSモードで最大12時間という根本的な問題。年に(たった)1回だけの100キロとかのトレイルランニングでは、今使っているスパルタンウルトラを持ち出すしかなさそう。スント7が便利なのは、すごくわかってるんだけど、ここだけですね。まあ年イチなんで良いのかも?という感じで、真剣に迷っております。