信越五岳トレイルランニングレース 2023|初めての100マイル挑戦

初めての100マイル、4年ぶりのトレイルランニングレースは、まだまだ前半の88キロ地点『池の平』でDNFを選択した。手前のチャンピオンゲレンデの登りとその後の下りで、精神も肉体もやられてしまった。

何を言おうが言い訳になってしまうものの、未来の自分のため、検索で辿り着いた方のため、ブログに書き残しておく。

反省点

準備不足

選手向けに公開されていたYoutubeを何度も見返すと言ってたものの、結局2度くらいしか見なかった。手間を惜しんで、動画から得た情報を自分のタイムチャートに落とし込んでいなかった。結果、赤池と袴岳の位置関係を把握していなかったり、チャンピオンゲレンデはアパの直後に来ると思っていたり、ゲレンデは1つだと思っていたり、前半の制限時間を全く把握していなかったり…。行き当たりばったりで進んでいた。走り込んでいた自分を過信していたと反省。

前脛骨筋の使いすぎ

練習で身につけていたはずの、脛とふくらはぎを温存するテクニック(?)を活かせなかった。というより完全に忘れていた。具体的には上りで足首を動かさず登るテクニック。出来ていればチャンピオン後のゲレンデの下りもスムーズに進めたのかもしれない。

諦めたら試合終了

最終的に自分で諦めてしまった。黒姫の制限時間と残り時間、今の自分を考えて、池の平で諦めたこと。実際はチャンピオン後の下りを右の前脛骨筋が痛くて、歩くしか出来なくなった時点で諦め始めていた。

メンタルという言葉は具体性がない便利な言葉だから好きじゃないんだけど、実際のところメンタルが非常に大事であることは間違いないと思う。

ポジティブな面

過去最高の自分

進めた距離には全く現れていないものの、間違いなく過去最高の自分で臨めた。エントリーを決めた1月以降、決めたトレーニングを「やりたくない」というような理由でサボったことはない(たぶん)。ただし、目指していたレベルには届いていなかったし、インターバルのレストのペースなど、もっと自分に厳しくやる必要性は感じている。

暑熱順化

周囲の僕より走れそうなランナー達が潰れていった初日の夜でも、僕はそれほど暑さが気にならなかった。昨年も夜が暑くて潰れるランナーが多いという情報は聞いていたし、暑いといっても夏の三浦半島に比べるとかなり涼しかった。これは、昼間にもロングランやインターバルを行っていたことや、汗腺トレーニングに取り組んだ成果だと思っている。

僕は基本的にランニングが苦手だと思っているので、慎重に自分の調子を見ながら、進んでいたのが良かったのかもしれない。個人の感想だけど、走力自信がある人、過去にこのコースを(それなりのタイムで)完走したことのある人ほど、過去のイメージに引っ張られた結果、序盤で潰れてしまったのではないかと思う。

実は事前の箱根外輪山で、自分の身体の調子良さから、序盤から突っ込んだ結果、熱中症気味になってしまったことがあった。今回は斑尾山までの林道は心拍が上がりすぎないようにペースをコントロールした。

水を多めに持つ

2019年の110キロで、袴岳の下りで水が無くなったことがあり、今回は前側に500ml×2本、ザックの中に1Lのソフトボトルを準備していた。(Tomoさんにも合計で2L持ったほうが良いと前日アドバイスを受けた)

実際に、袴岳とアパの間の林道+舗装路の終わりで、ザックの中の水をフラスクに移して使った。Amazonで買ったエバニューのウォーターキャリーを使っているが、結構面倒な作業で水を溢す可能性もあるから、もっと良いものがあるのかもしれない。

定期的な補給

補給は1時間に1度、ソルトスティック(炎熱サプリの成分が濃くなったようなカプセル)と、アスリチューンのジェルを1つ。空腹を感じたときは、パウチのもち麦満足バー、眠気を感じ始めたらパワーバーのグミを噛んだ。もち麦満足バーは、決して食べやすいものでも、美味しい訳でもないけど、しっかり咀嚼(そしゃく)することを意識して、何度かに分けて食べるようにした。

今回の補給:アスリチューンのジェル、セブンのレモンわらび、セブンの塩にぎり、もち麦満足バー、パワーグミ、ブレンディのスティック麦茶、CCDドリンク粉末、10倍ジンジャーエール(使わなかったものも含む)

PRローション

友人が貸してくれたPRローションをエイド毎に、大腿四頭筋、ハムストリング、ふくらはぎに塗り込んだ。感覚的なものではあるが、筋肉がリセットされるような気がした。PRローションについてはググってください。

テーピングは、ニューハレXテープを足首に2枚ずつ、Iテープ(30cm)を内転筋に、左右の膝下にニーダッシュを貼ってもらった。

改善すべきこと

シューズの見直し/皮膚保護ジェルを検討

今回、踵の内側側面に大きな血豆が出来て、かなり痛い思いをした。これは初めてのことで、他にも数カ所に血豆が出来た。これについては、おそらく2つの原因があると思っている。

1つ目は単純に足とシューズが合っていない。本番で履いたナイキのKiger9は、足先の形状が合っており、長い下りが続いた場合でも爪が当らないメリットがある反面、踵の収まりが緩い気がする。この踵のルーズさに関してはナイキ全般に感じている。

1ヶ月前まで、アルトラのTimp4を気に入って履いていたが、下り坂が多いと人差し指の先が当たってしまい、そんなもんかなと思っていたところ、友人のアドバイスもあり以前持っていたKiger5を履いてみたところ、人差し指が当たるトラブルは解決。全体的に厚底になっている現行モデルを購入。

2つ目は、斑尾の下りやアパへの下りなど、ゲレンデの下りを(僕が)真っ直ぐに降りれない問題。急な下りを小刻みに左右にギザギザと降りて行くために、普段は問題を感じない足の側面にマメが出来てしまったのかもしれない。

1ヶ月の間に200キロほど履くことで慣らしたつもりだったが、直前にシューズを換えたことがダメだったのか、Timp4でも同様の結果だったかは正直わからない。

日常的に再現することが難しそうなのが厄介だけど、シューズを見直す必要性があるかもしれないし、ピュアバリアなどの皮膚を保護するケミカルを試してみようかと思っている。

このままじゃ終われない

エントリーを決めてから約8ヶ月、トレーニングメニューを考え、ずっとアドバイスしてくれた友人、一緒にトレーニングしてくれた友人達、道中の運転やエイドワークを頑張ってくれた友人や家族。遠方から駆けつけてくれたペーサー。応援してくれた地元の仲間達には感謝しかない。一緒に完走の喜びを味わいたかった。

初100マイルに信越五岳を選んだことが、簡単ではないことは分かった上でのチャレンジだったし、もう少し時間に余裕のある100マイルを選んでも、長時間動き続けることが出来るのかは怪しいものだ。今回の結果も内容的に、箸にも棒にもかからなかったとは思っておらず、トレーニングの成果を感じた部分、まだ足りていない部分を知れたことは、負け惜しみではなく無駄ではなかったと思っている。

このままで終われない。とはいえ、今回で2019年の完走で得たエントリー資格が切れてしまったため、来年リベンジするためには、来年春のエントリーまでに100キロ超えのトレイルランニングレースの完走が必要になる。それが間に合わなければ、更に1年待つ必要がある。

100マイルの半分しか走っていないとはいえ、遠征や緊張で普段と違う疲れもありそうだが、あまり休み過ぎることはせず、いまの状態に積み上げていけるようトレーニングを続けていこうと思っている。今回の失敗を、必要な経験だと思えるように走り続けよう。

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