自作シルクスクリーンでオリジナルTシャツを(メルカリ編)

趣味でシルクスクリーンを使ってTシャツプリントしているのは、以前にも書きましたが、最近は更にエスカレートしてシルクスクリーンの版づくりまで手を出してしまった。という話です。

大事なお知らせ:ご依頼頂いた店舗ユニフォームや販売用Tシャツなどは、デザイン後の全ての工程を専門業者さんに依頼しております。くれぐれもご安心ください!(これは趣味です!)

業者さんにシルクスクリーンを依頼する場合

高剛性&水洗いにも強いアルミフレームにスクリーン自体の強度も高い印象。仕上がりの良さと苦労したくないならプロに任せましょう。

業者さんで版をを作ってもらうと、A4サイズで大体5,000円くらい、送料なんかを入れて6,000円強くらいです。もちろん完全なデータで入稿する必要があります。前回は友人から教えてもらった片桐写真型さんというところで作成。アルミ製の枠にパシッとしたスクリーン、見た目も道具として美しいし、精度も耐久性も申し分なしの仕上がりです。余計なことは考えずプロに任せましょう。

メルカリで見つけたDIYキット

メルカリで「シルクスクリーン版 DIY」検索(2020秋現在)すると色々出てきます。ちなみに版の他にインクもスキージー(ヘラ)なども必要ですので、よーく考えて行動しましょう。

片桐写真型さんの版に何の不満もないんですが、人間欲が出るというか、一応消耗品だし(消耗品です)、趣味なんでそんなにたくさん刷るわけでもないし、もう少し安いところないかしら?とネットで調べると、メルカリでシルク版のDIYキットを販売している方を見つけました。(関係ないけど、ものを買う場合の検索手段が変わってきていると実感する瞬間ですね)

A5サイズの版が2つで2,000円弱!消費税も送料も込みのお値段です。うまくいけば相当安上がり!というわけで早速オーダー。メッシュを80か100で選べるとのことでしたので、100を選びました。(数字が大きいほど細かい表現が出来るらしい)

シルクスクリーンDIYの流れ

1〜2日で手元に届きました。メルカリ恐るべし。イラスト入りの取説や、詳しいYoutube動画のQRコードも添付されており、恐らくシルクスクリーン版をご職業とされてある方のようです。早速レッツDIYなわけですが、その前にシルクスクリーンの版を作る流れをおさらいしましょう。

DIYシルククリーン版の仕組みとしては、木枠にピンと貼られたメッシュに、感光することで固まる液剤が塗られた状態で遮光性のある黒いビニールで包まれて送られてきます。作業前に光にあててしまうとダメになっちゃうので、版が出来るまでの作業は暗室で行う必要があります。僕の場合は自宅のトイレにこもって作業しました。

透明フィルムにデザインを印刷。スプレー糊で版に密着されせます。(乳白色なのはスプレー糊のせい)

事前に作っておいたデザインを、キット付属の透明シートにインクジェットプリンターで黒1色でプリントします。印刷したシートを感光前の版(裏側)に貼り付けてから、直射日光にドーン!と1〜2分ほど当てます。フィルムが透明なところには光が当たり液剤が固まりますが、黒でプリントされた箇所は液剤が固まらず。再度遮光して暗室で版を水洗いすると、固まっていないところはメッシュ状になり立派なシルクスクリーン版が完成!というストーリーです。

まあ現実は甘くないよね

1発目、夏の晴れた日に約1分間露光したのですが、固まりが弱く全部剥がれたの図。強く擦り過ぎたのかも。

と勢いのままに書きましたが、そんな簡単なわけはなく、1個目は露光不足で固まりが弱く、水で洗い流してたら(スポンジで擦った)液剤全てが剥がれ落ちてしまいました。気を取り直して2個目に手を出しましたが、こちらも基本的に露光不足なのか細部が全然ダメ。そのまま使えるレベルではありませんでした。

その後の失敗経験から思うのは、露光時間は製作者さんの言われる1分位に留めるべきで、その後の水洗いで擦り過ぎないのがポイントなんじゃないかと思い始めています。

マスキングテープとホビーカラーを使って、剥げてしまった部分をひたすら補修。プリントの出来を見て剥げている部分を補修します。

2個目に関しては、細かいところを修正することで何とかなりそうな気がしたので、マスキングテープと模型用の塗料を使って補修することに。根気のいる作業でしたが、まあ何とかプリントできる程度には仕上がりました。まあ趣味だから良いじゃないか。

プロの版と比べてどうなのよ?

前後用のデザインをまとめてテストプリントの図

プリント自体は経験ありますんで、スムーズとは言えないながらも何とかクリア。近くで見ると、エッジがイマイチなのはメッシュの粗さによるものか、版の作り方によるものか。やっぱりプロに作ってもらった版と比べちゃいけません。(まあ何でもそうですよね)

実際に使い始めて分かったのは、版の耐久性も違うということ。これも作り方の問題なのか、使われている素材の違いなのかわかりませんが、DIYの版は大体プリント2〜3枚で細かな部分が剥げてきて、マスキングテープとホビーカラーを使って補修を繰り返す必要がありました。プロ製だと洗浄だけで何枚でも刷れます。(永遠には無理でしょうが)

まあ、こういった面倒くさいことを楽しめる、工夫できるタイプの人じゃない限り、プロにお任せが良いかもしれません。

まとめますよ

補修を繰り返しつつ、15枚くらいプリントした版でプリントする最後(たぶん)の1枚。版の劣化が目立たないように、ボディと同じトーンのカラーにインクを混ぜ合わせてプリント。

正直なところ、仕上がりもバツグンじゃないし、版の耐久性もいまひとつ。とはいえ、仲間内で5枚〜10枚程度を刷るのであれば十分かもしれませんし、製版の精度をあげることで(DIYキットには、詳細なアドバイス入りのYoutubeリンクあり)、もっと良い仕上がりになるんだと思います。仕上がりイマイチとはいえ、そもそも気づかないタイプの人は、全く気づかないでしょう。

あとは版のクオリティが分かりにくくなる工夫も有効かもしれません。鋭いエッジ(角や直線)がない、細かな表現がないデザイン、そしてボディと似たようなカラーでプリントしたほうが細かな粗が目立たないと思います。まあそういう工夫も含めてクリエイティブってもんですな。というまとめで締めようかと思います。気になった方はレッツトライ!

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